東京大空襲のあった日~その長編小説『Kill The Japanese』
2017 / 03 / 10 ( Fri ) 05:59:34
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 今朝の東京は晴れです。
 
 ごぼう茶、飲んでます。

 おはようございます、kakisakasanです。


 本日3月10日は東京大空襲のあった日です。

 正確に言えば、3月9日から10日未明にかけての出来事です。

 アメリカと日本が戦争をしていた…

 教科書で学んでも、今の若い人達には実感が湧かないでしょうね。

 もちろん、kakisakasanも戦争の経験はありませんが、両親や祖父母は経験をしていますので、昔話として時々聞いていました。

 空襲に遭って、逃げ回る話も聞いたことがあります。

 B29の絨毯爆撃によって潰滅させられた東京は、それこそ、灰と瓦礫になりました。

 わたしは東京大空襲にスポットを当てて、戦争に正義はないと言う考えのもとに『Kill The Japanese』と言う小説を書きました。

 以下にあらすじを記載しておきますので、是非読んで頂けたらと思います。


 小説の構成

 第1章 東京の思い出
 第2章 パール・ハーバー
 第3章 東京大虐殺
 第4章 生き残りし者の義務

 あらすじ

 時は西暦1935年。

 アメリカはニューヨークから、一人の白人青年が東京の下町である三筋に降り立った。

 彼の名前はフランクリン・スチュワート。

 幼少の頃に母親と死別。その後は、日本人の乳母である加藤ハツに育てられ、彼女を実の母親のように慕うようになった。

 しかし、ハツもまたガンで亡くなった。

 三筋を訪れたのは、ハツが育ったと言われる東京の下町を見たかったからである。

 三筋には、父の仕事仲間であるマケインの友人、村上源次郎・君子夫婦が住んでいた。

 彼は村上夫婦に東京の下町を案内してもらった。

 ところが、村上夫婦と接しているうち、彼は次第次第にこの夫婦に理想の父母を見るようになり、ついには、お父さん・お母さんと呼ぶまでになった。

 しかし、温かい気持ちになれたのも束の間、時代はいつしか戦争に突入。

 フランクが再び東京の地に足を踏み入れる事が出来たのは、焼夷弾で瓦礫の地となった終戦直後の事であった。

 これは、日本人に愛情を注いでもらった一人のアメリカ人が、戦争によって得た経験から『戦争に正義はない』と考えるに至った、数奇な運命の物語です。



 冒頭文

 第一章 東京の思い出

             一

 鳥越神社の脇にある通りを上って行くと、三筋と言う町に出る。村上源次郎が住む三軒長屋は、その通りを更に上った左手にあった。

 源次郎は妻の君子と二人暮らしであった。子供はいない。植木職人を生業とし、その腕の良さと快活な人柄に惚れて、源次郎に仕事を依頼する人は少なくなかった。その噂を聞き付けて、中には外国人もいた程である。

その源次郎宅が今朝は何やら騒々しい。玄関前には、近所の者が我先にと詰め掛けて、あちらこちらで話の花を咲かせている。

 空は抜けるような秋晴れが広がり、時折吹く風が実に爽やかだ。

 仕事でたまたま三筋を訪れていた者が、一体何の騒ぎだろうかと、通りにまではみ出ている人垣の向こうを背伸びして見遣ると、紋付き袴を着た源次郎が難しい顔をしてたばこをふかしていた。傍で見ても、気を落ち着かせるためにふかしているのがよく分かる。

「なるほど。娘さんがいよいよ嫁ぐって訳だ」

 独り合点して、そう呟くと、斜向かいに住んでいる中山さん家のおかみさんが、

「あんた何勘違いしてんだよ。源さんとこに娘なんていないよ」

「えっ……じゃあ、この人だかりは何なんだい?」

「外人さんが来るんだよ」

「外人?」

「そうなのよ。あたしも詳しい事は知らないんだけど、何でもアメリカの金持ちらしいよ」

「へえ、こんな下町にアメリカ人がねえ……一体あの人はどういう御仁なんだい」

「ただの植木職人だよ」

「ただのって、相手はアメリカの金持ちなんだろ」

「だから、みんなびっくりしてこうやって集まってるんじゃないか」

 と、その時である。

「来たぞ、来たぞ」

 と、子供の甲高い声が、やじ馬を煽るように、飛び込んで来た。

 源次郎の家の前に詰め掛けていた者達が、一斉に踊り出た。通りの人だかりはまるで風船が膨らむように大きくなった。

 大声で叫びながら、こちらに走って来るのは、憲太であった。憲太は今し方話していたおかみさんの息子である。更に見ると、憲太の後ろから一台の黒い乗用車が、濛々と砂煙を上げながら、勢いよく走って来るではないか。車はあっと言う間に憲太を追い越し、人だかりの手前で止まった。

 さっきまでの喧噪が嘘のようにやんだ。皆の視線が自動車に釘付けとなった。

 後部座席の扉が開いた。

 皆、固唾を飲んでじっと見ている。そして、全員が釣られるように上を向いた。

「おおっ」

 感嘆の声が一斉に沸き起こった。

 そこに立ったのは、背広を身に纏った見事なまでの青年紳士であった。


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