電子小説『Kill The Japanese 完全版』kindleから配信中です。あらすじ、冒頭文あり
2016 / 05 / 01 ( Sun ) 09:30:29
 ibookstore、kindleからも電子書籍を出版しています。


 今朝の東京は晴れです。

 雲も結構あります。

 おはようございます、kakisakasanです。


 現在、わたくし垣坂弘紫は短編小説『Kill The Japanese 完全版』をアマゾンkindleから配信しています。

 以下に、あらすじと冒頭文を記載しておきますので、是非読んで頂けたらと思います。


 Kill The Japanese 完全版

 400字詰め原稿用紙換算枚数 788枚(縦書き)
 お値段:およそ1700円。


 小説の構成

 第1章 東京の思い出
 第2章 パール・ハーバー
 第3章 東京大虐殺
 第4章 生き残りし者の義務


 あらすじ

 時は西暦1935年。
 アメリカはニューヨークから、一人の白人青年が東京の下町である三筋に降り立った。
 彼の名前はフランクリン・スチュワート。
 幼少の頃に母親と死別。その後は、日本人の乳母である加藤ハツに育てられ、彼女を実の母親のように慕うようになった。
 しかし、ハツもまたガンで亡くなった。
 三筋を訪れたのは、ハツが育ったと言われる東京の下町を見たかったからである。
 三筋には、父の仕事仲間であるマケインの友人、村上源次郎・君子夫婦が住んでいた。
 彼は村上夫婦に東京の下町を案内してもらった。
 ところが、村上夫婦と接しているうち、彼は次第次第にこの夫婦に理想の父母を見るようになり、ついには、お父さん・お母さんと呼ぶまでになった。
 しかし、温かい気持ちになれたのも束の間、時代はいつしか戦争に突入。
 フランクが再び東京の地に足を踏み入れる事が出来たのは、焼夷弾で瓦礫の地となった終戦直後の事であった。
 これは、日本人に愛情を注いでもらった一人のアメリカ人が、戦争によって得た経験から『戦争に正義はない』と考えるに至った、数奇な運命の物語です。


 冒頭文


 鳥越神社の脇にある通りを上って行くと、三筋(みすじ)と言う町に出る。村上(むらかみ)源次郎(げんじろう)が住む三軒長屋は、その通りを更に上った左手にあった。
 源次郎は妻の君子(きみこ)と二人暮らしであった。子供はいない。植木職人を生業(なりわい)とし、その腕の良さと快活な人柄(ひとがら)に惚(ほ)れて、源次郎に仕事を依頼する人は少なくなかった。その噂(うわさ)を聞き付けて、中には外国人もいた程である。
その源次郎宅が今朝は何やら騒々(そうぞう)しい。玄関前には、近所の者が我先(われさき)にと詰め掛けて、あちらこちらで話の花を咲かせている。
 空は抜けるような秋晴れが広がり、時折吹く風が実に爽(さわ)やかだ。
 仕事でたまたま三筋を訪れていた者が、一体何の騒ぎだろうかと、通りにまではみ出ている人垣の向こうを背伸びして見遣(みや)ると、紋付き袴(はかま)を着た源次郎が難しい顔をしてたばこをふかしていた。傍(はた)で見ても、気を落ち着かせるためにふかしているのがよく分かる。
「なるほど。娘さんがいよいよ嫁(とつ)ぐって訳だ」
 独(ひと)り合点(がてん)して、そう呟くと、斜向(はすむ)かいに住んでいる中山さん家(ち)のおかみさんが、
「あんた何勘違(かんちが)いしてんだよ。源さんとこに娘なんていないよ」
「えっ……じゃあ、この人だかりは何なんだい?」
「外人さんが来るんだよ」
「外人?」
「そうなのよ。あたしも詳しい事は知らないんだけど、何でもアメリカの金持ちらしいよ」
「へえ、こんな下町にアメリカ人がねえ……一体あの人はどういう御仁(ごじん)なんだい」
「ただの植木職人だよ」
「ただのって、相手はアメリカの金持ちなんだろ」
「だから、みんなびっくりしてこうやって集まってるんじゃないか」
 と、その時である。
「来たぞ、来たぞ」
 と、子供の甲高(かんだか)い声が、やじ馬を煽(あお)るように、飛び込んで来た。
 源次郎の家の前に詰め掛けていた者達が、一斉(いっせい)に踊り出た。通りの人だかりはまるで風船が膨(ふく)らむように大きくなった。
 大声で叫びながら、こちらに走って来るのは、憲太(けんた)であった。憲太は今し方話していたおかみさんの息子である。更に見ると、憲太の後ろから一台の黒い乗用車が、濛々(もうもう)と砂煙を上げながら、勢いよく走って来るではないか。車はあっと言う間に憲太を追い越し、人だかりの手前で止まった。
 さっきまでの喧噪(けんそう)が嘘のようにやんだ。皆の視線が自動車に釘付(くぎづ)けとなった。
 後部座席の扉が開いた。
 皆、固唾(かたず)を飲んでじっと見ている。そして、全員が釣(つ)られるように上を向いた。
「おおっ」
 感嘆の声が一斉(いっせい)に沸(わ)き起(お)こった。
 そこに立ったのは、背広を身に纏(まと)った見事なまでの青年紳士であった。



 kindleから配信中




Kill The Japanese_完全版1
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