電子小説『奇跡の一拭』kindleから配信中です。あらすじ、冒頭文あり(恋愛コメディ)
2016 / 04 / 09 ( Sat ) 09:01:36
 ibookstore、kindleからも電子書籍を出版しています。 


 今朝の東京は晴れです。

 爽やかな朝です。

 おはようございます、kakisakasanです。


 現在、わたくし垣坂弘紫は短編小説『奇跡の一拭』をアマゾンkindleから配信しています。

 以下に、あらすじと冒頭文を記載しておきますので、是非読んで頂けたらと思います。

 奇跡の一拭

 400字詰め原稿用紙換算枚数49枚(縦書き)
 所要読書時間40分~70分
 お値段:およそ150円


 あらすじ

 西野幸二には、自分で名付けた『奇跡の一拭』という縁起担ぎがある。
 それが起きた時は、必ず何か良いことがある…と信じている。
 大阪から東京に転勤をして初めて出社したその日、幸二は富岡美穂と出会い一目ぼれする。
 この幸運は『奇跡の一拭』のお陰と信じ、幸二は美穂をデートに誘いたいと思うのだが…


 冒頭文

 一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)と言えば、初夢に見ると縁起のいいものである。
 四つ葉のクローバーは、見つけると幸せになれると言われている。
 これから登場する西野(にしの)幸二(こうじ)にも、彼独特の縁起担(かつ)ぎがある。幸二曰(いわ)く、奇跡の一拭(ひとふき)と名付けたそれは、用を足した後の、巻き取った最初のトイレットペーパーの一拭に、全く何も付いていなかったことに始まる。
 現代人は何かとストレスが多い。上司の顔色を窺(うかが)ったり、飲みたくもない酒に付き合わされたりと、社会に出れば自由な意志で自分の体を使える事はそうそうない。
 これがバブルの頃なら、上司は上司、自分は自分と言う態度を貫き通して、たとえ上司の誘いでも嫌な誘いなら断ると言っていたはずが、不景気が何年も続くとリストラの憂(う)き目に遭うのを恐れて、コロっと手の平を返して長いものに巻かれてしまう。それが現実と言われると、何ともやる瀬ない話だが、とにかく、体調管理は難しいと言える。
 ストレスが増せば、歯切れのいい用足(ようたし)もそう滅多(めった)にあるものではない。この世知辛(せちがら)い世の中、ウンが付いていない事が逆に運が付いていると思いたくなるのも、無理からぬことではなかろうか。
 その日、幸二も、これはいい事があるかもしれないと思って、快調な出足で仕事を始めたものの、忙殺(ぼうさつ)に明け暮れて、帰宅の途(と)に就(つ)いた頃にはすっかり忘れていた。
 いつも立ち寄る総菜屋で買った幕の内弁当をぶら下げて、重い足取りでアパートに向かっていると、街灯の下(した)に何かが落ちていた。
 幸二は何だろうと思って、疲れた目を凝らすと、何と、それは千円札だった。



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奇跡の一拭
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