『キングコング:髑髏島の巨神』、昔は『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
2017 / 04 / 09 ( Sun ) 09:51:03
 kindleから電子書籍を出版しています。 


 今朝の東京は雨です。

 二日続けて部屋干しです。

 おはようございます、kakisakasanです。


 現在公開中の『キングコング:髑髏島の巨神』。

 皆さんはもう見られましたか?

 未踏の島に怪獣(怪物?)がいるという設定は昔からよく行われていたことで、この予告編を見たとき、kakisakasanは子どもの頃に見たゴジラを思い出しました。

 それが、こちら。


 怪獣島の決戦 ゴジラの息子

 


 怪獣総進撃(1972年 改題・再上映版予告編)

 


 モスラ対ゴジラ

 
 

 島が舞台という意味では『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』が似ているのかなあと思います。

 島の住民が登場すると言う観点に立てば『モスラ対ゴジラ』が似ているかなあと思います。

 しかし、いずれにせよ、技術の進歩においては『キングコング:髑髏島の巨神』の方が圧倒的に上ですよね。

 キングコングと言い、変な怪物と言い、現実感溢れています。

 昔のゴジラを見たことがない方は、これを機会にDVDを借りてご覧になったらどうでしょうか。

 
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ホラー映画、マタンゴ
2008 / 04 / 01 ( Tue ) 21:04:46


 今日の東京は晴れでした。

 お天気は良かったのですが、風が強くて、首筋が寒かったです。

 春のポカポカはまだ先のようです。

 こんばんは、kakisakasanです。


 いやあ、まだ寒さが残っているとは言え、満開の桜を見たり、日差しが強くなってきたのを感じると、ああ、春だなあとしみじみ思ってしまいます。

 ほんとはね、もっと気合を入れて、一日も早く小説家として稼げるよう、せっせと努力しなければならないのですが、日に日にふわふわとした陽気になってくると、どうしても、緊張感が途切れると言いますか、なんとな~く、ぼうっとしちゃうんですよね。

 春眠暁を覚えずとはまた違った、けだるい感じ…

 だれてるなあ~

 みなさんはどうですか。

 しゃきっとしてますか。

 こういう時は、気分を変えるためにも刺激のある映画を見たらどうでしょう?

 それが、これから紹介するマタンゴなんですよ。

 以前、吸血鬼ゴケミドロと言うホラー映画を紹介したと思いますが、これもまた日本が生んだ傑作ホラー映画だと思うんですよ。

 まあ、予算はね、ハリウッドと比べると低予算だと思います。

 CG7や特殊メイクもないです。

 着ぐるみがちゃちな分、人によっては、笑っちゃう場面もあるかもしれません。

 では、一体何が怖いのか。

 そうです、人間の心理なんですよ。

 見た目が怖いとか、気持ち悪いのではなく、極限状態に置かれた人間の心が怖いんですよ。

 当然、紹介する予告編の中には、クライマックスは映っていません。

 ですから、これだけでは恐ろしさは伝わりません。

 ラストは思わずはっと息を呑みます。

 kakisakasanは、この最後の最後で、「ああ、そうなのか」と思いました。

 このマタンゴ、マニアの間では人気があるので、おそらくレンタルビデオ屋さんにはあると思います。

 今週末あたり、いかがですか。

 サイコなホラーがお好きなあなたなら、これは必見ですよ。







*この動画は映画の予告編を使用していますので、著作権に抵触する可能性があります。
  映像に関する著作権については詳細な事が分かりませんが、映画マタンゴを紹介をするに当たって必要であったため使用することにしました。
  もし、著作権違反になるようでしたら削除しますので、関係者の方はご一報下さればと存じます。


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年末の映画にいかがですか
2007 / 12 / 29 ( Sat ) 10:27:34

 今朝の東京は雨です。

 年末年始は荒れ模様の天気になるそうです。

 お出かけされる方は、お気をつけ下さい。

 わたしは間違いなく寝正月です。

 おはようございます、kakisakasanです。


 暮れからお正月にかけて、テレビでは特番の毎日が続きます。

 そう言うのにうんざりしている方は、DVDを借りて、映画三昧という人も多いことかと思います。

 kakisakasanも、去年は、小津さんの晩春、早春、東京物語を見ました。

 小津さんの作品は、40歳を過ぎた頃に見ると、実感として分かるようになってきました。

 あんな作品を撮れる監督は、もう出て来ないのでしょうか。

 寂しい限りです。(´・ω・`)ショボーン

 そうそう、それからTVで放映された映画も見ました。

 あれはホラー映画でしたね。

 タイトルは忘れましたが、結構面白かったです。

 まったりとしたお正月には、そんな刺激のある映画もいいですね。 (^ー^* )フフ♪

 もし、ホラーを見ようと思われる方がいらっしゃいましたら、吸血鬼ゴケミドロをお勧めします。

 これね、以前にも何度かブログに書いたことがあるんですが、本当に怖かったんですよ。

 初めて見たのは、小学生の高学年か中学生の時でしたね。

 夏休みの特番として放送されたと思います。

 放送時間は午前でした。

 だから、外はすっごい明るくて、ホラーを見て楽しむような状況ではなかったんですよ。

 にもかかわらず、食い入るように見てて、最後の場面はゾッとしましたからね。

 そのゴケミドロの予告編が、なんと、you tubeにアップされていたんですよ。

 やっぱり、マニアはいるものですね。

 そして、これをアップしたと言う事は、それだけ面白かったからですよね。

 ただね、これって本当にマイナーな作品ですから、レンタルショップに置いているかどうか…
 ( ̄ω ̄;)ンーー

 ですから、もしありましたら、それはラッキーだと思って、一度見ていただけたらと思います。

 予算的に安く作られているのがまた、結構怖かったりするんですよ。 ( ̄▽ ̄;)






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日本沈没を見比べて
2007 / 02 / 12 ( Mon ) 11:57:28
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 今朝の東京は晴れです。278

 雲ひとつない、晴天です。

 こんな日は、お洗濯物を干すのが気持ちよく感じられます。411

 おはようございます、kakisakasanです。410


 昨日は、食事を済ませた後、日本沈没の新作DVDを見ました。

 以前、旧作も見まして、今日はその比較をしてみようと思います。v(^^)

 そうですねえ、好みは人それぞれですので、その点については何とも言えませんが、シナリオを含めた全体の仕上がりは、新作の方がよかったと思います。

 では、何が良かったのかといいますと、旧作と相対的に考えたとき、庶民の生活が含まれていたところです。

 前作は、どちらかと言えば、日本沈没に対して、政府の対応がメインに描かれていて、庶民の生活はありませんでした。

 庶民の生活は見る側にとって一番身近な存在ですから、それがあると、感情移入がしやすいんですよね。

 だから、描かれるパニックと恐怖が、より現実味を帯びて伝わってきました。

 そう言う意味では、旧作は俯瞰した感が強かったと思います。

 また、これは技術の進歩、特にコンピュータグラフィックでしょうね、特撮は新作の方が圧倒的に見ごたえがありましたね。

 それから、日本沈没のメカニズムは旧作と少し変わっていました。

 それは日本沈没においてラストが前回と大きく異なるので、それに伴う必要性から、変わったのだと思います。

 逆に言えば、新しい理論が生まれたから、シナリオの変更が可能になったのかな?とも言えます。

 まあ、ここは物語の中核になりますので、詳しく述べません。

 ヒントはテレビで日本沈没のCMをしていたときに流れていた小野寺の台詞。

 「奇跡は起きます」ですね。(¬ー¬) フフ

 旧作、新作に共通する部分と言えば、山本首相の台詞で「何もしない」と言うものがあります。

 kakisakasanは原作を読んでいませんのではっきりした事は言えませんが、おそらく「何もしない」と言う台詞は、原作にあると思います。

 この台詞に関して言えば、新作よりも旧作の方がずしっとした重みを感じました。

 これには、日本人独特の諦観の思想が伺えます。

 ある種の悟りと言った方がいいかもしれません。

 じたばたしても仕方がない。

 どんなに抗っても、不可能なら事なら、自然の成り行きに身を任せるのが、人の定めと言うもの…

 死はいつかは訪れるものだから。

 おそらく、このような考えは欧米人にはないでしょうね。

 旧作は、政府を影で操る謎の老人と山本首相の間で交わされます。

 老人役には島田正吾さん、首相役には丹波哲郎さんで、だから「何もしない」と言う台詞に重みが増したのだと思います。

 新作は危機管理担当大臣役の大地真央さんと、首相役の石坂浩二さん。

 申し訳ないですけど、この二人の間で交わされた「何もしない」と言う台詞は軽かったなあ…

 あれなら、カットした方が良かったと思います。(-ε-。)

 あっ、そうそう、それから石坂さんの山本首相ですが、あれは誰がどう見たって、小泉さんだと思うんですけど…

 いっそのこと、小泉さんに出演してもらった方がよかったのではないかと思いましたね。

 迫力は絶対出たと思います。

 まあ、無理でしょうけどね。

 後は、そうですね、新作と旧作、共に欠点と言いますか、もっと丁寧にシナリオを書いて欲しかったなあと思うのは、時間経過ですね。

 映画は省略の芸術と呼ばれていて、たとえば、人の一生でも二時間余りで描くわけですから、どうしても時間経過には無理が生じます。

 ですから、細心の注意を払わなければならないのですが、それが見出せないんですよね。

 新作を例に取ると、観測の結果、日本沈没は役一年後と判明して、それから、いろいろと対策を講じて、ラストに至るわけですが、それまでの時間経過が本当に分からない。

 季節としてはいつ頃で、調査にどのくらいを費やして…(。・ε・。)

 物語の最後の方で、小野寺の実家につばめが戻ってくるシーンがありますので、仮にそれが5月末くらいだとすると、逆算して4月くらいに静岡県の地震(←冒頭のシーンです)が起きたのかなと思わざるを得ないんですよ。

 どうしてかと言うと、登場している人たちの服装がそのくらいの季節だから。

 で、今ちょっと見直してみると、最初の方でまず結婚式のシーンがありますが、その人たちの服装を見ますと、春か秋です。

 また、富士山が冠雪してましたから、やはり真夏ではないですよね。

 居酒屋でみんながわいわいしているとき、地震が起きるのですが、その時テレビで野球中継をしているんですよ。

 とすると、三月下旬から九月半ばくらいですよね。

 これらを考えると、季節は間違いなく春か秋です。

 仮に秋だとすると、つばめのシーンがラストにありますから、冬を越えて、約9ヶ月から10ヶ月の期間があります。

 でも、冬を越えるシーンがないんですよね。

 で、春だとすると、わずか一ヶ月余りの間に、あれだけの大惨事が起きた事になります。

 ちょっと、無茶な展開ですよね。

 日本が沈没までに一年もないというのが判明するわけですから、時間経過を示すのに、たとえば、字幕で日本沈没まで後××日とカウントダウンの表示をするとか、野球のシーンを入れているのなら、「まだ開幕したばかりだって言うのに、来年は日本で開幕できるのかなあ…」なんて台詞を一ついれれば、それで今がいつなのか分かるわけですよ。

 そうすれば、お客さんは、時間経過が分かるわけですから、それだけ逼迫感が伝わって、「この先、どうなるのかしら、どうなるのかしら」と思うわけですが、それがないんですよね。

 それから、柴崎コウさん扮する玲子が置手紙を見て、草剛君扮する小野寺にバイクに乗って会いに行くのですが、どうして小野寺のいる場所が分かったんだろうって不思議でしたね。

 あのシーンを成立させるのなら、せっかくハイパーレスキュー隊員と言う役どころなんですから、上司にお願いして「小野寺さんの行き先を政府に聞いてください。わたしは小野寺の婚約者なんです」と言うのがあれば、緊急事態ですから、消防庁の人間が政府と連絡出来ても不思議じゃないかなと思わせることができます。

 それに、婚約者(妻でも恋人でもいいです)と言う言葉を柴崎さんに言わせることで、彼女の小野寺に対する恋心も明確に出来ますから、相乗効果が生まれると思うんですけどね。

 配役は、賛否両論でしょうね。

 でも、ラストシーンで見せる草剛君の小野寺は、なかなかかっこよかったと思いますよ。

 アルマゲドンのブルース・ウイルスみたいでした。(゚ー゚* )( *゚ー゚)

 あっ、こんな事を言うとまずいかな?(^^;)

 旧作の小野寺は、藤岡弘さんで、ラストは彼の顔のアップで終わるんですよ。

 「俺達日本人は、世界に散らばっても、絶対に日本人であることを忘れない」と言った決意を見せているんですが、kakisakasanはどうしても本郷猛のイメージが強いものですから、「おのれ、ショッカー」と言っているようにしか見えないんですよ。

 他にも、いろいろ書きたいことはありますが、かな~り長くなってしまいましたので、これくらいにしておこうと思います。

 全体的には悪くないと思いますので、時間がある方は、ご覧になったらと思います。410


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小津安二郎~東京物語
2007 / 01 / 13 ( Sat ) 11:39:41
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 今朝の東京は晴れです。278

 朝食はお餅です。

 あと、2・3日分は残ってます。

 太らないように気をつけないとね。392

 おはようございます、kakisakasanです。410



 今日はお正月に見た小津安二郎の「東京物語」について書こうと思います。
v(^^)

 と、その前に、東京物語の概要とあらすじをフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用したいと思います。


・概要
 『東京物語』(とうきょうものがたり)は、小津安二郎監督、笠智衆主演の1953年制作の日本映画である。
 独立した子供たちの元を訪れる年老いた夫婦と、それをあまり快く思わない子供たちを通して、家族の絆、夫婦と子供、老いと死、人間の一生、それらをシビアに描いたホームドラマである。白黒作品。日本では1953年11月3日に公開された。
 小津映画の集大成とも言える作品で、本作を小津の最高傑作と位置付ける意見も非常に多く、国際的にも非常に有名な日本映画である。
 「日本映画の最高傑作」とも評される。各国で選定される世界歴代映画ベストテンでも歴代ベスト10に入る名作である。
 核家族化と高齢化社会の問題を先取りしていた作品とも言えるが、アメリカ映画『明日は来らず』の影響を受けていることを脚本家の野田高梧は認めている。
 戦前は映画で軍人の妻を演じることが多かった原節子が、戦争で夫を亡くした未亡人を演じている。
 笠智衆、東山千栄子、杉村春子などが、名演を見せている。


・あらすじ
 1953年の夏、尾道に暮らす周吉とその妻のとみが東京に旅行に出掛ける。東京に暮らす子供たちの家を久方振りに訪ねるのだ。
 しかし、長男の幸一も長女の志げも毎日仕事が忙しくて両親をかまってやれない。
 寂しい思いをする二人を慰めてくれたのが戦死した次男の妻の紀子だった。
 紀子はわざわざ仕事を休んで二人を東京名所の観光に連れて行く。
 両親の世話に困った幸一と志げは二人を熱海の旅館に宿泊させる。
 しかし、その旅館は安価な若者向きの旅館で二人は騒々しさになかなか眠れない。
 翌日、熱海から帰って来た二人に対し志げはいい顔をしない。
 居づらくなった二人は志げの家を後にする。周吉は在京の旧友と久方振りに再会し酒を酌み交わす。
 とみは紀子の家に泊まる。ここで、とみは死んだ夫を忘れて再婚するように紀子に強く勧めるのだった。
 二人は子供たちからはあまり温かく接してもらえなかったが、それでも満足した表情を見せて尾道へ帰った。
 ところが両親が帰郷して数日もしない内に、とみが危篤状態であるとの電報が子供たちの元に届いた。
 子供たちが尾道の実家に到着した翌日の未明にとみは死去した。幸一と志げは悲しみつつも、さばさばした乾いた表情を見せる。
 とみの葬儀が終わった後、志げは京子にとみの形見の品をよこすよう催促する。そして志げは、とみよりも周吉が先に死ぬのが望ましかったと主張する。幸一もそれに同調する。
 紀子以外の子供たちは葬儀が終わると即座に帰って行った。京子は兄や姉に対し怒りを禁じえなかった。
 紀子が東京に帰る前に周吉は上京した際の紀子の優しさに感謝を表す。そして紀子に再婚を勧める。
 ここで紀子は初めて自分の苦悩を吐露する。
 独身を通す自分の将来の不安がぬぐえないことを打ち明けた。
 涙を流す孤独な紀子に周吉は妻の形見の時計を与えた。愛する者を失った喪失感を共鳴できる存在は紀子以外にいなかった。


 お話は、ここに書かれてある通りですが、何て言うんでしょうね、長男の幸一(山村聰)、長女の志げ(杉村春子)は、実の両親を厄介者のように扱うのですが、とみ(東山千栄子)が息を引き取ったとき、志げは泣くんですよ。

 あれは本当に哀しいから泣いているんですよ。

 また、幸一は医者で、とみの容態をそれまで診ていた医者から伺い、自分も診察をして「もう助からない」と診断を下すんですよ。

 それを言わなければならない苦しさは、いかばかりだったろうと思います。

 末っ子の京子(香川京子)は、死んで間もないというのに、とみの形見分けを自分に言ってくる志げに嫌な顔を見せます。

 後で、紀子(原節子)にそのことを言って、さっさと帰ってしまう兄姉たちを非難しますが、紀子は「それぞれの生活があるから仕方が無い」と言います。

 全くその通りなんですよ。嫌なことかもしれませんが、どこかで割り切らなければならない。

 そして、この台詞は他の誰あろう、紀子が紀子自身に向けて、実は言っている台詞なんですよね。

 「独身を通す自分の将来の不安がぬぐえない」という事は再婚を意味します。

 しかし、それは平山家との決別でもあります。

 紀子が周吉(笠智衆)ととみに優しくしたのは、義理の両親を介することで、亡き夫の面影を追っていたからなんです。

 決して、周吉ととみのためだけではないんです。

 そうでなければ、未亡人になってからも、ずっと夫の写真を部屋に置くことはしないと思います。

 しかし、だからこそ、将来の不安と亡き夫への想いの板ばさみに合って、紀子は苦しみ、「それぞれの生活があるから仕方が無い」と京子に言うんですよね。

 いつかは、わたしも亡き夫を忘れて、新しい人生を送りたいと…

 先のあらすじには「愛する者を失った喪失感を共鳴できる存在は紀子以外にいなかった」と書いています。

 周吉の立場からすれば、その通りだと思います。

 しかし、紀子の立場から見た場合、だから、形見として時計を渡されるのは、とても辛いことだったと思います。

 この映画の凄いところは、主人公である周吉ととみの単一の視点からだけではなく、様々な角度から人間模様を捉えている複合の視点を持っていることです。

 それは紀子の心情だけでなく、たとえば、孫と接する場面で、孫達は祖父母と仲良くしようとはしません。

 周吉ととみが来る事で、自分達の生活が乱され、それを疎ましく思うからですが、そのストレートな表現は、実は幸一や志げが腹の中で思っていることを孫達の姿を借りて、具現化しているんですね。

 長女の志げは、さりげなく毒を吐くような台詞を言いますが、これだって、現在のわたし達が常日頃言っていることですよ。

 時系列では、周吉ととみを描いていますが、それに絡み合う脇役の人たちを使って、小津安二郎監督は万華鏡のように変わる人の心を、淡々とそしてはかなく撮っていると思います。

 二十代前半の頃は、小津さんの映画を見ても、ただ時間が長く感じられただけで、それほど惹かれることはありませんでした。

 だから、それ以来、小津さんの映画は見ていませんでした。

 でも、四十代になって、改めて見ると、凄いなあって心底思いました。

 わたしも、よどみなく流れる時間をゆるやかに漂流するような小説が書ければいいなあと思いました。410


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小津安二郎~早春
2007 / 01 / 03 ( Wed ) 11:13:53
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 お昼の東京は晴れです。278

 三日もゴロゴロしていると、体がなまっちゃいます。

 おおっ、ウエスト回りが気になる。

 こんにちは、kakisakasanです。410



 お正月は毎年暇になるので、今年はあらかじめDVDを借りておきました。

 何を借りたかと言いますと、小津安二郎さんの作品を二本ばかり…

 元日に見た一本目は、早春と言うタイトルです。

 主人公は池部良さん、淡島千景さんのお二人。

 脇を固めた役者さんには、笠智衆さん、 岸恵子さん、山村聰さん、浦辺粂子さん、杉村春子さん、宮口精二さん、東野英治郎さんと、錚々たる顔ぶれです。(≧∇≦)~~*

 お話の内容は、池部良さんと淡島千景さんが夫婦で、池部さんは岸恵子さんと浮気をするんです。

 でも、最後は雨降って地固まると言った感じで終わるんです。

 goo映画にレビューを寄せている人には、こんなふうに書いている人がいました。


 『小津にしては、2時間半に近い長丁場。出演者が多くてどうなるかと思ったけど、当時のインテリサラリーマンの実態をさらりと描いている。甘さも苦さも知ることとなる若夫婦のちょっとした危機を、しゃれた台詞で展開してゆく。小気味いい。小津の脇役オールスター。実に楽しい。贅沢だ』

 確かに、浮気と聞けば、現代だと不倫、離婚、慰謝料、最悪殺人にまで至りますが、この映画はそれをさらりと交わして、夫婦を元の鞘に戻すんですよ。

 時代背景も当然ありますが、やっぱりこれは小津さんの脚本・演出の妙でしょうね。

 今の時代、あんなふうに撮れる監督は皆無だと思います。

 ただ、この作品は若い夫婦を主人公に据えてはいますが、本質は先に言いましたように当時のインテリサラリーマンの実態をさらりと描いている事だと思います。

 kakisakasanは、サラリーマンの悲哀だと思いました。

 戦争が終わって、生きるためにサラリーマンになった。

 毎朝、8時28分の鎌田発の電車に乗って、丸の内まで通勤。

 ですから、時代は1950年代ですよ。

 もうその当時から、ギュウギュウ詰めの通勤電車が描かれていたのには、ほんと驚きました。

 淡島さんのお母さん役である浦辺粂子さんは「給料は上がったのかい」と娘に言いますし、戦友であり、今は鍋職人をしている者(加藤大介さん)は「将来は重役になれて羨ましい」と言います。

 山村聰さんは、早々と会社を辞めて、小さなバーを経営。

 そこにちょくちょく訪れる、定年間近の男(東野英治郎)は、31年のサラリーマン生活を振り返って、自分の人生は何だったのかと愚痴を言う。

 主人公の池辺さんが浮気をするのも、そんな悲哀が生んだ一つの挿話として描かれていると思います。

 だからねえ、見てて、ほんと身につまされるんですよ。(-o-;)

 でも、そんな重い雰囲気をサラリと撮っていらっしゃるんですよ。

 だから、後で、余計堪えるんですよ。(=_=;)

 ボクシングで言えば、ノックダウンではなくて、ボディブローのように、じわじわと精神的に来るんですよね。

 いつの時代も、生きることは大変なんだよなあって…(>_<)

 若い頃は、小津さんの映画を見て、長いなあと感じたものですが、これはそんなに長く感じませんでした。

 でもね、2時間24分あるんですよ。(・o・)

 長く感じなくなったのは、それだけkakisakasanが歳を取った証拠なんでしょうか。 

 kakisakasanくらいの歳の人は、一度見た方がいいと思います。

 昭和30年代の生活がどのようなものであったかも分かりますが、何といってもサラリーマンの悲哀ですよ。390

 あっ、それから、これは蛇足ですが、岸恵子さんは綺麗だったなあ。こんな可愛くて綺麗な女性がいたら、そりゃあ浮気しますよ。

 言い寄ってくるのも、岸さんでしたらかね。

 淡島さんのような綺麗な奥さんがいても、あれはなびくなあ…(^^;)

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誓いの休暇
2006 / 10 / 11 ( Wed ) 09:28:44
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 今朝の東京はさわやかな晴れです。

 窓を開けると、ひんやりとした空気が入ってきます。

 足元がちょっと冷えます。

 ああ、273がおいしい。

 おはようございます、kakisakasanです。410



 今日は久しぶりに映画52のご紹介をしたいと思います。

 画面左側には既に貼り付けていますが、タイトルを「誓いの休暇」と言います。

 ソビエト映画です。(←今のロシアです)

 ジャンルで言うと、やはり戦争映画になると思います。

 でも、プラトゥーンや地獄の黙示録などのような、人を殺害するシーンはありません。

 あるとすれば、オープニングシーンで敵ドイツの戦車を吹っ飛ばすくらいのものでしょうか。

 血なまぐさいシーン40はなかったはずです。

 この映画を見たきっかけは、友達から誘われたからです。

 彼の話によると、同タイトルでドイツ映画もあるらしいのですが、そちらの方は見ていません。

 映画館は、記憶が確かなら池袋にあったと思いますが、何ともいえません。

 見に行ったのも、多分学生時代だったと思いますから、今からもう20年昔くらいだと思います。

 お話の内容は、ある通信兵が一人で敵戦車を破壊した、そのご褒美に一週間の休暇を許可されるんです。

 帰郷の理由は、故郷に残した母親に会うためです。

 予定では、帰りに二日、戻るのに二日、そして残り三日を故郷で過ごすはずでした。

 しかし、帰る途中、様々な出来事に遭遇して、母親と再会した時には、もう軍隊に戻らなければなりませんでした。

 その出来事の中には、美しい女性と知り合って、ほのかな恋350をする場面もありました。

 オープニングシーンでは、彼の母親が遥か彼方に続く道をずっと見ているところから始まり、ラストシーンで、再び同じ場面になります。

 あの時帰った息子は、もう二度とこの道を帰って来ることはないと分かっていながら…

 ただ黙って道を見つめている母親の姿は、この映画を撮った監督の、戦争に対する怒りを象徴しているように思えました。

 第二次世界大戦で、シベリアに抑留された日本兵は、それは酷い目にあいました。390

 でも、日本だって、同じことをしています。393

 しかし、その視点を変えて、一人の母親から見れば、誰も戦争は望んでいないんです。

 敵も味方もないんです。 

 巷では、北朝鮮のことで騒いでいますが、わたしも含めて、戦争を知らない人達には、是非見てほしい映画です。410

 

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